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2024年04月01日 現在
鼻は“機能”と“整容”に関わる重要な構造です。当クリニックの治療対象は、外傷や先天異常に伴う外鼻変形に起因する鼻閉、鼻弁狭窄に伴う鼻閉、鼻中隔矯正術後も残存する鼻閉など、従来の鼻中隔矯正術では治療の困難とされた病態です。
鼻中隔外鼻形成術は欧米や韓国では広く行われていますが、日本ではまだ普及していません。
当クリニックは鼻内手術を専門とする耳鼻咽喉・頭頸部外科と、外鼻手術を得意とする形成外科のそれぞれの専門家が鼻中隔外鼻形成術を合同で行い、鼻閉改善に取り組むチーム医療を提供しています。
診療部長/宮脇 剛司
※なお、通常の鼻中隔弯曲症やアレルギー性鼻炎の方は耳鼻咽喉・頭頸部外科を受診してください。
鼻は呼吸という“健康”と、顔の印象につながる“整容”の両者に関わる重要な構造です。
鼻の変形が原因で鼻づまりになる事もあり、鼻弁狭窄など従来の鼻中隔矯正術では治療が困難な場合もあります。2018年に鼻中隔外鼻クリニックを開設し、耳鼻咽喉・頭頸部外科と形成外科が合同で手術を行うことでより良い治療成績を目指しています。現在までに800名以上の患者さんを治療してきました。
術前CTでは前弯を伴う⾼度の⿐中隔弯曲症を認めた。⽿⿐咽喉科と形成外科で合同⼿術を⾏い、⿐腔通気・外⿐形態ともに改善が得られた。
術前後のVisual Analogue Scaleの変化 : ⿐腔通気3→8 外⿐形態2→10
(VAS:症状が全くない状態を10、最重症を0とした時の⾃覚症状の評価尺度)
⼿術名 | OSRP(⿐中隔外⿐形成術) |
---|---|
⼿術詳細 | 内視鏡下⿐中隔⼿術 直視下に前弯修正 ⿐⾻⾻切り hump切除(*) 切除した⿐中隔軟⾻を利⽤した軟⾻の補強 |
予想される合併症・偶発症 | ⾎腫 ⿐中隔穿孔 鞍⿐ 気胸(肋⾻肋軟⾻移植を⾏った場合) 疼痛 感染 ⿐閉・⿐汁 流涙 嗅覚障害 鞍⿐・斜⿐変形は完全な修正が困難な場合や、2期的に⼿術を⾏う場合があります。 |
治療期間 | ⼊院3泊4⽇(治療内容により延⻑します) |
注意事項 | 術後は熱可塑性プラスチックで外⿐を約1週間固定します。また⿐内パッキングをするため1週間以上は⿐呼吸ができません。 |
*)上記手術は保険適用となります。本症例は斜⿐修正の⼀環としてhump切除を施⾏しています。斜⿐変形のない単純なhump切除は保険適応とはなりません。
患者さんの鼻症状に対する主観的評価を確認することを目的として、当科ではPROMs(Patient-Reported Outcome Measures;患者報告式アウトカム尺度)を取り入れています。鼻の機能と形態を評価する質問表の日本語版であるJ-SCHNOS(Japanese The Standardized Cosmesis and Health Nasal Outcomes Survey)を用いて手術前後の鼻症状を評価し、より良い治療を行うための研究に役立てています。
No |
専門外来枠名称 |
概要 |
外来診察日 |
主な担当医師 |
---|---|---|---|---|
1 |
耳鼻咽喉・頭頸部外科 |
CT検査やMRI検査や鼻腔通気度検査で鼻づまりなど鼻の機能検査やアンケート調査、治療方針の決定 |
火曜(午前) |
鴻 信義 |
2 |
形成外科 |
3Dカメラを使用した鼻の形の評価とカウンセリング、治療方針の決定 |
月曜(午前) |
宮脇 剛司 |
診療部長 |
宮脇 剛司 |
---|---|
診療副部長 |
鴻 信義 |
診療医長 |
柳 徳浩、菊池 瞬、海老原 央、森山 壮、竹内 直子、山住 彩織 |
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