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感染症科

2024年04月01日 現在

部長から皆さまへ

「感染症かな?」と思ったら受診を!

感染症は、いつでも、どこでも、だれでも罹る可能性のある病気です。 最近では、新型コロナウイルス感染症の流行により、感染症診療の状況は一変しました。しかし、一般的な感染症がなくなったわけではありません。 当科では、引き続き感染性腸炎、渡航者の感染症、寄生虫疾患からHIV(後天性免疫不全ウイルス)感染症まで、広く感染症の診療をしています。「感染症かな?」と思われたら、当科を受診して下さい。


診療部長/教授 吉田 正樹

診療内容

  • HIV/AIDS患者の外来・入院診療
  • 一般感染症患者の外来・入院診療
  • マラリア・デング熱・腸チフスをはじめとする輸入感染症や、寄生虫感染症など専門性が高い感染症の診断と治療
  • 他診療科からの感染症コンサルテーション

当診療科の得意分野・特色

当診療科の得意分野・特色:HIV/AIDS診療

 当院はエイズ診療中核拠点病院の指定を受け、現在650名程度のHIV/AIDSの患者さんの診療を行っています。1995年度から2023年度までの新規受診者数と累積受診者数の推移をグラフに示しました。パンデミックに伴い減少していた新規受診者数は、その後増加傾向にあります(転院例等も含まれるため、累積患者数と現在の通院者数は異なります)。2023年6月には専任薬剤師がチームに加わり、医師・看護師・ソーシャルワーカー・カウンセラーと共に一つのチームとして、より良い医療の提供を目指しています。HIV診療では患者さんと正しい知識を共有し、ともに治療に向き合い、患者さんの人生に寄り添った医療を提供することを目標としています。
 当診療科では、そうした医療を提供できるように、ソフト(人材の育成)とハード(適切な設備)を両輪とした診療体制の構築に注力しています。具体的にはHIV診療に関わる他職種のミーティングや勉強会の開催、全室個室で構成される外来ブースをはじめ、入院中の診療においてもプライバシーに配慮した医療を提供しています。さらにHIV/AIDSの患者さんが罹患した感染症以外の疾患については、他診療科との連携によって総合的な医療を提供しています。外来診療は平日の午前・午後に加えて土曜日の午前中も毎週開いており、働く世代の患者さんが通院しやすい環境でもあることも特徴です。

当診療科の得意分野・特色:性感染症・輸入感染症・寄生虫感染症の診療

 外来には特殊な感染症の患者さんも受診します。例えば梅毒などの性感染症や抗酸菌症、真菌症、寄生虫症、海外渡航後の輸入感染症等です。HIVを含む性感染症の病原体は同一の経路で感染するため、複数の感染症をかかえる患者さんも少なくありません。特に梅毒は国内外で流行が拡大しており、受診者数も増加しています。多くの場合は外来で治療ができますが、神経梅毒や眼梅毒の場合は入院が必要になることも多く、注意が必要です。輸入感染症や寄生虫症の症例数は多くありませんが、昨年度はマラリア、デング熱、顎口虫症、トキソカラ症、条虫症、トキソプラズマ症、アメーバ赤痢、ジアルジア症などの患者さんが当科を受診しています。

各専門外来・外来診療

No

専門外来枠名称

概要

外来診察日

主な担当医師

1

感染症外来

感染症全般(特にCOVID-19・HIV/AIDS・輸入感染症・不明熱精査など)

月曜日~金曜日(午前・午後)
土曜日(午前のみ)

吉田 正樹
中澤 靖
堀野 哲也
保科 斉生
中拂 一彦
李 広烈
宮島 真希子
坂本 洋平
堀 誠治

診療スタッフ

診療部長

吉田 正樹

診療副部長

堀野 哲也

診療医長

中澤 靖、保科 斉生、中拂 一彦

診療医員

李 広烈、宮島 真希子、坂本 洋平、田村 久美、宮本 智美

非常診療医長

堀 誠治

実績

2023年度 入院患者コンサルテーション件数とその内訳

 当科では他の診療科から依頼を受けて、感染症のコンサルテーションを行っています。コンサルテーションの内容はさまざまですが、入院患者のコンサルテーション内容としては、感染症の診断や治療についての相談が多く寄せられています。2023年度の入院患者コンサルテーション件数の内訳をグラフに表しました。内科、外科、その他の診療科からの依頼を幅広く受けています。
 感染症診療のエッセンスは、感染巣、原因となる病原体の特定、そして有効な抗微生物薬の選択です。我々は医療面接や検査に基づいた臨床推論、微生物学的検査や抗微生物薬の知識を駆使して、各科に入院している患者さんと主治医をサポートしています。また感染症は全身のどこにでも起きうるため、臓器別ではなくtop to toe(頭のてっぺんからつま先まで)を意識して診療することも当科の特徴です。診療科の臓器別専門性が深化している現代において、毎年多くの研修医が感染症科をローテートする理由のひとつなのかもしれません。

2023年度 入院患者件数とその内訳

2023年度に当科に入院した患者さんの内訳です。パンデミックの時期と比較して当科に入院するCOVID-19の患者数は減少しています。当院ではCOVID-19の入院を各診療科が担当するようになったことや、さらに獲得免疫者やワクチン接種者の割合が増加したことが入院患者数の減少に影響しているものと考えられます。その他にHIV/AIDSや一般感染症の患者さんが定期的に入院しています。今後は海外渡航者や訪日外国人が増加する見込みであり、それに伴い輸入感染症の症例が増える可能性があります。

2023年度入院患者の病名と人数(計60人,症例の重複あり)

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