2024年04月01日 現在
小児循環器チームでは先天性心疾患を中心に、後天性心疾患(川崎病冠動脈瘤、心筋炎、心筋症、不整脈など)の診断・治療を行っています。また、大学病院の特性として様々な領域にわたる疾患の診療に対応しているため、多くの合併症を有する患者さんの循環不全に対する集中治療管理や先天代謝疾患・腎不全に対する腎代替療法や血漿交換の導入に中心的に関わり対応しております。
近年、胎児期に先天性心疾患を診断することが可能となり、産科と連携しながら胎児診断および胎児期からの循環器管理と共にご両親へ詳細な疾患のお話を行っております。更に心臓外科とも連携し適切な娩出時期の決定や出生時の治療対応を行っております。また手術が必要な患者さんに対しては、麻酔科や看護師、臨床工学士の方々と共にチームとして一丸となり周術期の管理を行なっております。
心疾患の一部には心臓カテーテル検査が必要であり、当院では2000年以降、1,000例以上の患者さんに心臓カテーテル検査・治療を施行しております。
成人になられた患者さんに対しても循環器内科と連携し、生涯にわたる継続的なサポートを行っております。
この数年は新型コロナ感染症蔓延による出生数の減少や入院検査を控える傾向にあり入院総数は減少しておりますが、2022年1月より胎児心エコー専門施設の認定を受け、胎児期より診断される心疾患の患者さんが増加しております。
また、埼玉県立小児医療センター循環器科・心臓血管外科とも連携しながら、日本小児循環器学会専門医らが診療に従事しております。
診療医員/助教 馬場 俊輔